Yahoo! JAPAN政策企画

「検索結果とプライバシーに関する有識者会議」の報告書を公表

Yahoo! JAPANでは、昨年11月に「検索結果とプライバシーに関する有識者会議」を設置し、現代の情報社会における検索サービスの社会的役割や、検索サービスの中立性や信頼性の重要性を踏まえた上で、検索サービスにおいて「表現の自由」や「知る権利」とプライバシーをいかにバランスよく実現するかを検討してきました。

この検討にあたっては、自社にとどまらず、社会のさまざまな人々の立場を考慮する必要があることから、広く外部の専門家の知見や経験等も踏まえたものとなるよう、法学者と裁判官経験者の方々に委員としてご参加いただき、法的観点も踏まえた検討を行っていただきました。今回、有識者会議の検討内容が報告書として取りまとめられましたので、お知らせします。また、この報告書を踏まえたYahoo! JAPANの検索サービスにおける非表示措置の対応方針も併せて公表しました。

●「検索結果とプライバシーに関する有識者会議 報告書
●「検索結果の非表示措置の申告を受けた場合のヤフー株式会社の対応方針について

検索結果から自分の望まない情報の削除を求めるというケースは、昨年5月の欧州司法裁判所による先行判決が公表された際に、いわゆる「忘れられる権利」が認められたものとして話題になりました。もっとも、「忘れられる権利」という場合に具体的に何を指すかは必ずしも明らかではなく、現在欧州において検討が進められている欧州データ保護規則案でもこの言葉は使われなくなっています。また、そもそも、検索結果から自分の望まない情報を消してほしいという要望は決して新しいものではなく、以前からYahoo! JAPANに対しても同様の要望が寄せられてきました。Yahoo! JAPANとしては、「表現の自由」や「知る権利」とプライバシーといういずれも重要な価値同士の調整であると認識した上で個別のケースに応じて慎重に対応を検討し、プライバシーの保護が優先されると判断される一部の情報については、検索結果からの非表示措置を行ってきました。
このような検索結果の非表示措置の対応においてYahoo! JAPANが依拠してきたのは、日本においてこれまで判例等で積み重ねられてきたプライバシー侵害に関する判断基準です。インターネットの普及以前から、「表現の自由」とプライバシーという対立する利益をどのように調整するかは重要な社会の関心事であり、主に小説や雑誌等の出版において一定の判断基準が示されてきました(例:ノンフィクション「逆転」事件判決等)。なお、検索サービスからの情報の非表示に関して、これまでYahoo! JAPANが当事者となった訴訟が複数ありましたが、いずれの訴訟においても裁判所からYahoo! JAPANが情報の非表示措置を命じられたことはありません。
インターネットが社会に浸透し、多くの人々が自ら情報を発信し、受信し、共有することが当たり前となり、膨大な量の情報が流通するようになった現在の情報社会において、検索サービスの社会的役割は非常に大きなものとなっています。検索サービスにおける情報の非表示措置について考える際には、非表示措置を求める方の事情と検索サービス提供者の事情だけを考えるのではなく、インターネット上で情報を発信・媒介・受信しているさまざまな個人や団体等の事情も踏まえる必要があります。今回の有識者会議でも改めて確認されましたが、検索サービスは単なるサービスの枠を超えて、膨大な情報の中から情報の発信者と受信者を効率的、的確に結び付ける情報媒介を行うことによって、多くの人々の「表現の自由」や「知る権利」の実現に大きく貢献しています。Yahoo! JAPANとしては、このような検索サービスの大きな社会的意義・役割を強く認識した上で、プライバシーの保護とのバランスが図られるよう、個別の事案に応じて慎重に対応を進めていきます。
有識者会議の報告書を踏まえたYahoo! JAPANの非表示措置の具体的方針については、上記の「検索結果の非表示措置の申告を受けた場合のヤフー株式会社の対応方針について」に記載しておりますので、そちらをご覧下さい。

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