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熟論2【2】二院制・一院制のメリット/デメリット

別所:それでは議論に入る前提として、初めに日本がどうして衆議院、参議院の二院制をとっているのかということを、簡単に歴史的な経緯からご説明させていたただきたいと思います。

歴史的経緯※1ページ

明治時代以降戦前にかけて、日本は衆議院と貴族院からなる二院制をとっていました。
貴族院は今の参議院とは異なり、皇族などにより組織されている院でした。
その後、太平洋戦争を経て日本国憲法の制定にあたり、当初GHQが日本に示した憲法案では、貴族制度の廃止と日本が連邦国家ではないということを踏まえて一院制を推奨してまいりました。
それに対して、日本側は一院制をとると政権交代があった際に政府の政策が一方の極から他方の極に移るといった事態があったり、政策の継続性や安定性が損なわれるといったことなどを理由にして、二院制をとりたいということを主張しました。
そして、GHQとの交渉の末、現在のように衆議院と参議院からなる二院制をとるということが憲法に定められて現在に至っております。
そういう意味でいうと、近年のねじれ国会はその当時意図していた政権交代による政策の安定性とか継続性という点では、もしかしたら効果を表しているのではないかと思われますけれども、一方では後患、決められない政治というような批判があるように、問題視されているというところにもつながってきているんだと考えます。
ここでそうした二院制と一院制のメリット、デメリットについて簡単にまとめたものがこちらです。

二院制と一院制のメリット※3ページ

それぞれのメリットとして、二院制では2つの院があるということで、やはり慎重な議論の実現ができるということが挙げられていますし、一院制では効率的な審議と迅速な政策決定ができるというようなことがメリットとして掲げられております。

二院制と一院制のデメリット※4ページ

一方、デメリットとしてはこちらのようになっています。
二院制では政策決定の遅延が起きるのではないか。
一方で、一院制では衝動的行動のチェック機能がなくなってしまうといったようなことが掲げられております。
今ご説明しましたように、一院制のメリット、デメリット、二院制のメリット、デメリットは、それぞれ裏返しのような関係になっているということがみてとれます。
現在の、特に報道を中心にねじれの時にあった批判というのは、この二院制のデメリットの部分が際立ってしまっているというふうにとらえられているのかもしれないと思います。
そこで本日はお二人に、参議院の役割とは何なのか、現在の問題点や今後の議会がどうあるべきなのか、というお話を掘り下げていただければと思っております。