Yahoo! JAPAN 政策企画

児童ポルノ対策に関する国内外の動向(1)

インターネット全体の健全な発展に貢献するためにさまざまな活動が行われていますが、今日は、そのうちのひとつの児童ポルノ対策について紹介します。

インターネット上には、児童虐待の最も悲惨な形態である児童ポルノの画像や動画が流通してしまっていることがあります。わが国でも、この状況を少しでも改善するよう、ブロッキング対策の活動が行われています(ブロッキングとは、児童ポルノコンテンツへのアクセスを強制的に遮断する仕組みです。詳しくは、どれがブロックされるべき対象であるかの判断を行っている一般社団法人インターネットコンテンツセーフティ協会のウェブサイトをご覧ください。)。

ブロッキングは、強制的にアクセスを遮断してしまう仕組みであるため、その導入に至ってはさまざまな面からの検証が求められました。たとえば、ある人がどのウェブサイトにアクセスしようとしているのかを、その人の契約しているインターネット・サービス・プロバイダー(ISP)が知りえない限り、ブロックのしようがありません。しかし、この「どのウェブサイトにアクセスしようとしているか」を、アクセスをしようとしている本人以外が知ってしまうことは、プライバシーの問題、特に通信の秘密にかかわる問題となります。また、この仕組みの運営をたとえば政府に委ねると、自らに不利なことを記載しているウェブサイトを一般人から見えなくしてしまうことも理論上は可能となってしまいます。そこで、インターネット企業やISP各社、学者、省庁が連携し、インターネットを利用している方々への悪影響が生じないように、またこのブロッキングの仕組みが恣意的な形で使われないように、ブロッキングの仕組みを運用するに当たって厳しい制限を施すこととして、ブロッキングが導入・運用されています。

過去に「児童ポルノは、日本で多く製造されて、ウェブサイトで流通している!」として海外諸国から日本は非難されました。「その状況」を改善するため、既にイギリスやスウェーデンで導入されていたブロッキングの取り組みについて調査をし、わが国でも導入に至りました。そして、ブロッキング導入の結果、海外サーバーからの配信がほとんであることも分かってきました。

さらに、今後の対策をより良いものにするため、今の諸外国の状況を正確に把握することも重要です。昨年末、いくつかの国を訪問し、直接お話を伺う機会を得られたので、別の号で、その時の様子を紹介します。