Yahoo! JAPAN 政策企画

お客様に安全に安心してご利用いただくための取り組み

今回は、お客様に安全に安心してご利用いただくための取り組みの一環として、インターネットを悪用した犯罪の捜査について、Yahoo! JAPANがどのように協力し、連携しているのかといった取り組みについてご紹介します。

先日、「データでつかむ犯罪動向」として、各種のサイバー犯罪統計を紹介しましたが、これらのサイバー犯罪の中には、残念ながらYahoo! JAPANの提供するサービスが悪用されるものもあります。サービス全体の利用数を考えると発生比率はごく少ないのですが、一度発生した場合は、被害を受けたお客様に多大な迷惑がかかるとともに、インターネットを安全に安心して利用するための障害となりかねません。

Yahoo! JAPANでは、悪用されにくいサービスを提供するため、システムの強化や高い専門性を有するパトロールスタッフによる24時間365日のパトロール活動を実施しています。パトロールでは悪用を発見した際の削除措置や、Yahoo! JAPAN IDの利用停止措置などを行っています。このような対策はコスト、時間をかけて行っていますが、それでも100%犯罪を防止することはできません。

たとえば、オークションにおいては、サービスを悪用し、商品やお金をだまし取る詐欺、偽ブランド商品や海賊版商品などを販売するなどの知的財産権侵害、盗品の販売などが行われることがあります。また、知恵袋、ブログ、掲示板などでは、わいせつ画像の掲載、名誉毀損、脅迫等の犯罪が起きることがあります。メールにおいては、ストーカー行為や、脅迫メールや殺害予告メールの送信などがあります。

また、Yahoo! JAPAN IDによるログインが必要なサービスでは、他人のYahoo! JAPAN IDとパスワードを不正に利用し、他人になりすますような不正アクセスや、不正アクセスに必要なパスワードをだまし取るフィッシングなどの事案が発生することがあります。さらに、サイバー犯罪には該当しない犯罪の容疑者がたまたまYahoo! JAPANのサービスを利用している場合もあります。

一度発生してしまった犯罪については、Yahoo! JAPANが直接捜査をしたり、犯人への刑事的な責任を追及することはできませんので、捜査権のある捜査機関の捜査に協力したり、連携して、これらの課題の解決に取り組んでいます。

それでは、Yahoo! JAPANは捜査機関の捜査にどのように協力しているかご説明します。

捜査機関が捜査を行うとき、必ず情報収集が必要になります。たとえば、オークションでの詐欺事件の場合は、出品者は誰か、取り扱った商品は何か、いつ出品して落札されたのか、代金を受け取る金融機関はどこを利用したか、などです。また、出品者や落札者のYahoo! JAPAN ID登録時の情報や出品時の記録なども参考になることがあります。出品者が他人のYahoo! JAPAN IDをのっとって出品していたり、第三者に本人確認を代行させたりしている場合もあります。

それらの事実を明らかにするために、捜査機関は情報収集をするわけですが、捜査機関は刑事訴訟法に基づく「捜査関係事項照会」を行います。Yahoo! JAPANではこの捜査関係事項照会に対し、保有する情報を開示しています。もちろん、電気通信事業法や個人情報保護法、その他の法令により、何でも開示できるというものではありませんので、関係する法令に則り対応を行うことにしています。

特に、電気通信事業法上の通信の秘密に該当するような情報は、慎重な取り扱いが求められますので、同じく刑事訴訟法上の手続きである、裁判所が発行する差押令状に基づく、押収(差し押え)の手続きにより対応しています。

このような手続きにより、サービスの悪用をした行為者や行為が明らかになり、他で調査した情報などもあわせ、容疑者の特定や逮捕につながっていくのです。実際の捜査は全国の都道府県警察の担当部、担当課の捜査員の方々が担当されていらっしゃいます。

あまり知られていませんが、Yahoo!JAPANでは全国の捜査員の方々に対して、Yahoo! JAPANが保有している情報やその情報の見方、これまでの協力案件の紹介などの講習会を実施しています。これは、全国の警察本部や、警察大学校、管区警察学校、都道府県の警察学校などにYahoo! JAPANで捜査協力を担当している社員を派遣し、60分から180分程度の講義を行うものです。

講習会は2005年ごろから実施していますが、最近、2012年1月以降の講習会実施実績は69回で、年別、実施場所別では次のようになっています。

講習会は、都道府県警察の警察本部で行うこともあれば、各都道府県警察にある警察学校で実施されている、専科教養というプログラムの授業の時間を割り当てていただき、そこで行うことがあります。

内容は、Yahoo! JAPANの各サービスの紹介や安全対策への取り組み、最近の事例の紹介、Yahoo! JAPANが保有している情報の説明、保有しているデータ・ログの読み方、捜査関係事項照会の要領や差し押え手続きの流れなどを説明しています。

講習会へ参加されている捜査員の方々は、日ごろから積極的にYahoo! JAPANのサービスやインターネット、スマートフォンをご利用いただいている方もいれば、あまり利用されていない方もいらっしゃいますので、講習会に参加されている方々の様子を見ながら、なるべく分かりやすくなるよう工夫をしています。


講習会の風景(栗田由希子/栃木県警察本部提供)


捜査機関へのこのような協力や連携などを通して、Yahoo! JAPANのサービス利用者だけではなく、すべてのインターネット利用者が安全に安心して利用できるための活動をこれからも実施してまいります。