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熟論5【2】新成長戦略の概要と評価

新成長戦略の概要

別所:新成長戦略の概要です。ここに書かれていますように、基本的な考え方としては、アベノミクスによるこの1年で起きてきた変化を一過性のものにしないで、経済の好循環の引き続き回復させていくことです。そのために、稼ぐ力を強化したいということと、日本再興戦略で残された課題にも対応していくということになっています。デフレ状況から脱却しつつある今こそがラストチャンスという書きぶりがされています。先ほど、伊藤先生も少し触れられていましたが、この新成長戦略、確かに政府が出しているものなのですが、最初に書かれていることは、実はこの新成長戦略そのものが民間の人たちに対しても訴えかけをかなりしているのではないかなと思っています。
そこの文章をそのまま読ませていただきますと、「最大のポイントは企業経営者や国民一人ひとりが自信を取り戻し、未来を信じ、イノベーションに挑戦する具体的な行動を起こせるかどうかにかかっている。岩盤規制に穴を開け、どんなに企業や個人が活動しやすい環境を整えても、経営者が稼ぐ力の向上を目指して大胆な事業再編や新規事業に挑戦しなければいつまでも新陳代謝が進まず、単なるコスト抑制を超えた日本経済の真の生産性の向上にはつながらないのである」という文章が書かれています。これはまさに政府がやることをやるのと同時に、民間もきちんとやるべきことを取り組んでいかなければ、真の成長はないということが書かれているのではないかと思います。こちらに向けられた課題でもあるとは認識しておりますが、それと同時に政府が何をやっているのかということをきちんと見すえた上で、皆さんで新成長戦略について考えていければと思っております。
新成長戦略のもう少し詳しい概要は、ここに書かれている3つです。

新成長戦略の概要

日本の「稼ぐ力」を取り戻す。それから、「担い手を生み出す」、「新たな成長エンジンと地域の支え手となる産業の育成」ということが書かれています。ここに書かれているものが、主な取り組むべき課題として挙げられているものになります。概要は以上になります。
これらの概要を持った新成長戦略について、ひと言最初にコメントをいただいたのですが、次に3人の先生方から、今回の新成長戦略をもし百点満点で評価するとしたら、何点つけることができるかを順番におうかがいしたいと思います。お手元のフリップに、百点満点で何点と点数をご記入ください。 では、順番に伊藤先生から、よろしいでしょうか。

伊藤:80点。

別所:80点にされた理由というのは?

伊藤:大学で「優」をあげる点数ということで。今後の期待も込めて、まだやることはあるだろうなという意味合いです。

別所:成績でいうと、「優」だとお考えだということですね。

伊藤:はい。

別所:わかりました。竹中先生はいかがでしょうか。

竹中:相談したわけではないですが、私も80点にしました。「去年何点ですか?」と聞かれて、楽天の三木谷さんが75点という点をつけて、50点ではないけれど、100点からは遠いということで75点。去年よりはやはり進歩している。そういう意味で、私は80という点をつけました。でも、はっきり言ってこんな点をつけるのはあまり意味がないと思いますから、あまり今後やらないほうがいいと思います。

別所:関口さん、いかがでしょうか。

関口:私はちょっと低くて、75点。先ほど一部理由を申し上げたわけで、くさびを打ったということは非常に評価していいと思うのですが、まさに成長戦略ですから、もっと前に促す部分が少し不足しているかなという印象です。

別所:ありがとうございます。先生方、皆さん比較的高い評価をされているのだなということがあったと思います。