Yahoo! JAPAN 政策企画

グローバルなデータ流通と活用強化のために

先日、経団連と在日米国商工会議所(ACCJ)にて、グローバルなデータ流通と活用強化を求める共同声明が取りまとめられました。
この共同声明は、日本の総務省とアメリカの国務省がワシントンDCで開催した「インターネットエコノミーに関する日米政策協力対話」(日米IED:Internet Economy Dialogue)において経団連とACCJから提出されたものです。

Yahoo! JAPANも経団連のメンバーとして、ワシントンDCで開催された各種の関連会合に参加しました。9月15日は、国務省に訪問してキャサリン・ノヴェリ国務次官と日米産業界による意見交換などを行い、9月16日は、日米両政府、産業界による官民会合などに出席してきました。

現在、いくつかの国では、セキュリティを高めることなどを建て前に掲げてデータの現地保管や保管設備・要員の現地化を求める動きがあります。しかし、このような動きは、グローバルでの自由なデータ流通を妨げるおそれがあります。また、新しいサービスの創出を阻害したり、不必要なデータの分散を招いたりして利用者の利便性を損なう心配もあります。

また、この秋に韓国で国際電気通信連合(ITU)の会合が開催されますが、2012年のITUの会合では各国のインターネットに対する政府の関与に関する考え方の相違が浮き彫りになり、政府による介入をルールとして定めたいとする国もあり、現在も予断を許さない状況にあります。

私たちは、インターネット政策に関する議論を政治的・外交的な駆け引きに用いることなく、経済的観点を重視しつつ適切なマルチステークホルダーによるコンセンサスをベースに、日米両政府がイニシアティブをとることを望んでいます。具体的には、インターネットの先進的な利用を確保するため、グローバルなデータ流通への政府の関与・管理を最小限とし、民間主導のグローバルなインターネット・ガバナンス議論を阻害せず、自主的な規律と発展を支援するよう努めるべきであると考えています。一部の国が主張しているような、セキュリティなどの名目でインターネットを規制することは、国家の過度な干渉であり避けるべきです。

また、日米両政府は、個人情報保護のルールやその執行についてもAPECなどにおけるルール作りにおいて主導しつつあります。
日米両政府に対しては、マルチステークホルダープロセスや自主規制を包含した個人情報保護のルールについて、日米間で可能な限りの整合性と相互運用性を図り、適切な保護と活用のバランスの取れたアプローチを世界中に展開してくことを望みます。

グローバルなデータ流通のためには、海外から情報が自由に入ってくるようにすることだけでなく、海外へ自由に情報を出せるようにすることも大切です。
日本の市場だけで世界的なインターネットサービス事業者と競争をしていくことは困難ですので、日本のインターネットサービス事業者が世界に出て行きやすくなるような環境を整備することも重要なことです。