Yahoo! JAPAN 政策企画

プロバイダーとして受けている権利侵害申告と意見照会手続について

今回は、Yahoo! JAPANがプロバイダー(特定電気通信役務提供者)として受けている権利侵害申告の概要、および、それに関連して実施されている意見照会手続についてご紹介します。

 Yahoo! JAPANのようなプロバイダー(特定電気通信役務提供者)においては、その管理下にある掲載情報の削除や、情報の投稿者に関する情報(登録情報やIPアドレスなど)の開示を求められる事例が一定数あります。その中でも、特に多いトラブルの類型は、CGM系サービスにおける投稿者の投稿内容が名誉毀損に該当することを理由とするケースであり、また、オンラインモールにおける出品者の出品などに対して、知的財産権の侵害などを理由に同様の請求がなされることもあります。

 Yahoo! JAPANも、知恵袋やヤフオク!などをはじめとするさまざまなサービスに関して、こうした請求を受けることがありますが、プロバイダーがこうした請求に安易に応じてしまうと、投稿者や出品者の方の表現の自由やプライバシーを害するとともに、一般のユーザーの方の知る権利をも害することにもなりえます。そのため、Yahoo! JAPANは、掲載情報の削除請求や投稿者に関する情報の開示請求を受けた場合は、投稿者や出品者の方の権利利益が不当に制約されることのないよう慎重に判断し対応しております。
(投稿系サービスに関する削除などの裁判については、「投稿系サービスの投稿の仕方について」を参照)。

 しかし、名誉毀損に関する申告については、Yahoo! JAPANは投稿者自身ではないため、投稿者の投稿の意図やその根拠などが不明であり、記載されている投稿が適切か否か判断をすることができない場合も多くあります。
また、知的財産権侵害に関する申告についても、Yahoo! JAPANは権利侵害品と客観的に判断できる商品や販売行為については商品の削除など適切な対応をとっていますが、販売されている商品や販売行為が他人の権利を侵害しているかについて判断できない場合もあります。

 以上のような状況から、Yahoo! JAPANでは、これらの権利侵害の申告に関する対応において、発信者(投稿者、出品者)に対して削除や情報開示の是非について意見を求めることがあります。これは、「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」に基づいた意見照会手続であり、情報の流通による被害の拡大を防止するという観点と、発信者のプライバシーなどの権利および表現行為を過度に制約することとならないようにする観点から設けられたものです。意見照会手続において、Yahoo! JAPANからは、権利侵害の申告の要旨を発信者にお伝えし、削除や開示に同意をするかどうかのご意見をお聴きし、対応を決めております。

 上述の通り、Yahoo! JAPANは、掲載内容の適法性について判断できない第三者的立場にあるため、意見照会手続によって得る発信者のご意見が上記申告の対応において非常に有用となる場合があります。
発信者から、掲載内容に記載された事実が実際にあったことを示す資料などを提供いただければ、本来であれば必要のない掲載情報の削除や発信者情報の開示を未然に防ぐことができる可能性があります。実際に、意見照会手続により発信者からいただいた掲載情報が適法であることを示す資料によって、掲載情報の削除や発信者情報の開示を裁判所が認めなかった事例もあります。

 このように、Yahoo! JAPANにおける権利侵害申告の対応においては、意見照会手続は重要な役割を担っておりますので、Yahoo! JAPANから意見照会を受け取られた場合は、申告の内容をご確認のうえ、ご意見をくださいますようお願い致します。