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時代と共に変わりゆく法令~電気通信事業法施行規則の改正~

電気通信事業法施行規則の改正により、平成27年4月1日から電気通信事業についての重大な事故の基準が変わりました。この基準は、1984年に作られたもので、電電公社の固定電話を前提として策定以降、基本的に変更されていませんでした。

重大な事故とは、電気通信事業法で定められた総務大臣に報告しなければならない事故のことを指します。電気通信事業は公共性の高い事業であり、行政庁としても、事故の実態を把握し、再発を防止するための措置を講じられるようにするためという考えに基づいて、報告することを義務づけています。

これまで電気通信事業の重大な事故の基準は、電気通信事業法施行規則において、サービスの種類に関係なく一律にサービスの停止や品質の低下が、「影響利用者数3万人以上」かつ「継続時間数2時間以上」とされていました。

しかし、この基準が作られてから30年がたち、ブロードバンドサービス、モバイルサービス、インターネット関連サービスなどが出てきて、サービスの種類が多様化する中で、電気通信事業の社会的影響力も多様化してきました。

このような社会の変化を受けて、総務省において「多様化・複雑化する電気通信事故の防止の在り方に関する検討会」が設置され、重大な事故の基準を、サービスの重要度や社会的影響力に応じた基準に見なされました。
新しい基準では、緊急通報を取り扱うかどうか、有料か無料かといった区分ごとに異なる基準が定められました。

社会が変化していく中で、次第に法令が実態と乖離していくということは、あり得ることです。特に、技術の進展が早いITの分野などでは、さまざまな法令との関係で起こり得る問題です。
この電気通信事業法が電電公社の固定電話を前提に作られたように、多くの法令はインターネットを前提に作られていません。
インターネットはもはや、社会に欠かせないものとなっています。今回、電気通信事業法施行規則がインターネットを前提としたものに改正したように、他の法令においても、実態に沿った形で見直されていくことが重要です。

社会は常に変化し続けています。
法令も、その変化に適切に対応していくことが、よりよい社会をもたらすのではないでしょうか。

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