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Lアラートによる災害情報配信のレベルアップに向けたシンポジウム

2016年2月1日にLアラートによる災害情報配信のレベルアップに向けたシンポジウムが開催されました。
Lアラートとは、自治体の情報やライフライン事業者の情報等を一括して集めて報道機関やインターネット事業者等に配信するシステムです。現在その中心は、避難勧告、避難指示といった自治体の発令する避難情報になっています。

従来、Lアラートが全国の自治体に普及し運用されることが課題とされていました。しかし、現在では33都道府県で運用され、7県がまもなく運用を開始する予定となっており、全国の自治体の運用開始への道筋がみえてきたということで、次の一手として、Lアラートによる災害情報配信をレベルアップさせるためにはどうしたらよいかということが今回のシンポジウムのテーマになりました。
パネルディスカッションでは、自治体、ライフライン、メディアの各担当者が議論し、Yahoo! JAPANもLアラートを活用するメディアの立場から登壇しました。
Lアラートによる災害情報配信のレベルアップについて、参加者の事前アンケートでは、迅速に情報発信することが重要であると認識している方が最も多いという結果が示されていました。
迅速に情報発信することについては、災害時に自治体の職員が対応すべきことが多岐にわたる中、避難情報の発令を決めた後、いかにLアラートへの入力の優先順位を上げて対応していただけるようにするか、Lアラートへの入力をもっと効率化できないかといったことが課題として提起されました。
この点、各登壇者から、Lアラートを活用したメディアをより国民に普及させLアラートに入力することにより多くの方に情報が届けられるという実績を作ること、自治体の職員の方に日ごろからLアラートを入力するシステムに触れていただき使い慣れていただくようにすること、Lアラートを自治体のエリアメール、メールマガジン等とも連携させてLアラートに入力をするという意識を持たなくてもLアラートを利用いただけるようにすること等が提案されていました。

このほか、Lアラートによる災害情報配信のレベルアップについて様々な議論が行われましたが、Yahoo! JAPANからは、多言語化対応、地図等の活用等について発表しました。
多言語化対応については、訪日外国人の増加や東京オリンピックに向けて課題となっていますが、自治体にこれ以上の負担を課すことは困難ですので、自治体以外のところで対応するのが現実的ですが、とはいえLアラートに参加している500以上のメディアが個々に一から翻訳をすることも効率的ではありませんので、辞書を整備するなど一定の翻訳ルールを決めておくこと、中間に立つ第三者がまとめて翻訳することを提案しました。
地図等の活用について、内閣府の「避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドライン」では、土砂災害においては発令対象地域をできるだけ絞り込むことが示されていて、大きな自治体ではその地域が数百に及ぶ可能性があるといわれており、自分がその対象地域に含まれているのかがテキストの情報からは探しにくくなるおそれもあるため、地図等で表示をする必要があることを提案しました。また、直感的にわかりやすく認識ができるようになれば、多言語化の課題も解決されやすくなります。総務省でも実証実験が行われていますが、現時点では「●●地域の▲▲川の右岸一体」といった発令が出ることもあり、このような対象地域の表現の仕方も含めて検討が必要となりそうです。

Yahoo! JAPANは、Lアラートによる災害情報配信のレベルアップと今後のいっそうの普及・発展を応援しています。


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