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より身近な選挙に

今年の夏には参議院議員選挙があります。今回の選挙は選挙年齢が18歳以上に引き下げられてからの初の選挙となる見通しです。しかし、今回の選挙で変わるところは、これだけではありません。投票率の向上に向けて、より投票をしやすくなるような制度改正がされました。

2016年4月6日、2つの公職選挙法の改正案が成立しました。
これらの改正の主な内容は以下のものです。

 ・投票日に共通投票所でも投票できる
 ・期日前投票の投票時間を拡大できる
 ・投票所に18歳未満の子どもを同伴できる
 ・要約筆記者への報酬支払を解禁
 ・洋上投票の際の管理者と立会人が不要になる

共通投票所は、駅やショッピングセンターなど多くの人が集まる利便性が高いところに投票所を設置できるようになるというものです。これまで、投票日当日は、選挙管理委員会が指定した投票所でしか投票ができませんでしたが、今回の改正により、外出先で投票ができるようになるかもしれません。

場所だけでなく、時間についても利便性が増します。期日前投票の投票時間は、これまで午前8時半から午後8時までとされていましたが、最長で午前6時半から午後10時までと前後2時間ずつ広げることができるようになりました。

また、投票所への18歳未満の子どもの同伴も認められることとなりました。これは意外かもしれませんが、今までは幼児かやむを得ない事情がある場合しか、投票所への同伴が認められていませんでした。これには、投票率の向上だけでなく、主権者教育の効果も期待されていると言われています。

あまり馴染みのない点でも改正がなされています。
選挙の際、候補者の主張を手話で伝える手話通訳者には報酬が認められていましたが、文字で伝える要約筆記者には報酬が認められていませんでした。要約筆記者への報酬を認めることで、聴覚障がい者の方に手話以外でも候補者の主張を伝え、障がい者の投票参加を促すことが目的です。
また、洋上投票制度というものがあります。船員の方がFAXを使って、海の上から投票するという仕組みです。これまでは、洋上投票をする際に、管理者と立会人がいなければなりませんでしたが、今回の改正では、管理者や立会人がいなくても洋上投票が可能となります。


一つ一つを見ていくと、細かい内容ばかりのように見えるかもしれません。しかし、こういう一つ一つの積み重ねが選挙をより身近に、投票しやすくしていくのだと思います。

一方で、制度を変えて投票をしやすくしていくことは重要ですが、制度を変えれば投票率が上がるという単純なものでもありません。
以下のグラフはこれまでの国政選挙の投票率の推移です。


(出典:総務省HPより)

これまでも、投票時間の延長や期日前投票制度の導入など、投票しやすくなるような制度改正が行われてきました。しかし、直近の選挙を見ると、衆議院選挙は戦後最低の投票率、参議院選挙でも戦後3番目に低い投票率でした。

投票率の向上には、政治への関心を高めることが何よりも重要です。
Yahoo! JAPANでも、Yahoo!みんなの政治高校生による社会課題アイデアソン熟論などを通じて、政治への関心の向上に取り組んできました。
これからも様々な形で政治への関心を高める取り組みをしていきたいと思います。
そして、いつか、自分の一票が日本を変えるということが実感できる世の中になることを期待しています。