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「決済高度化官民推進会議」の設置について

2016年6月3日、金融庁より、「決済高度化官民推進会議」が設置されることが公表されました。
当会議にYahoo! JAPANから委員が参加することとなりましたのでご紹介いたします。

1. 設置の目的
決済高度化官民推進会議は、過去に設置されたスタディ・グループ、ワーキング・グループにより検討され示された課題をフォローアップし、決済業務等の高度化に向けた取組みを継続的に進めるため、設置されることとなりました。

2. 設置までの経緯
(1)決済業務等の高度化に関するスタディ・グループ
情報通信技術の急速な発展などにより、近年、新たな決済サービスが登場し、また、決済サービスの担い手も多様化しています。このような背景により、2014年、決済業務等の高度化に向けて、将来的な決済や決済に関連する金融業務全般のあり方、決済高度化を支えるために必要な基盤整備等について多角的に検討するべく、「決済業務等の高度化に関するスタディ・グループ」(決済SG)が設置されました。決済SGでは、Yahoo! JAPANのeコマースにおけるお客様の課題解決のための取組みについてプレゼンテーションが行われました。eコマースの売り手・買い手における決済に関する課題解決として、ジャパンネット銀行との取組みを紹介しています。他にもさまざまな売り手・買い手の課題と解決を紹介しておりますので、ご興味のある方はこちらをご覧ください。
決済SGにおける検討結果は、「中間整理」として公表されました。

(2)決済業務等の高度化に関するワーキング・グループ
「決済業務等の高度化に関するワーキング・グループ」(決済WG)は、「中間整理」を踏まえつつ、包括的な改革のためのアクションプランの策定と制度面の手当てが必要であればそれらについても検討を進めるため、決済SGを改組して設置されました。決済WGにおいて、計7回、決済および関連する金融業務のあり方等について検討と審議が行われ、2015年12月に「決済業務等の高度化に関するワーキング・グループ報告~ 決済高度化に向けた戦略的取組み ~」(決済WG報告)が公表され、その後、金融審議会総会・金融分科会において報告されました。
決済WG報告に基づいて、資金決済に関する法律の改正を含む「情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律」が2016年6月3日に公布されています。この法律により、銀行が金融関連IT企業等への出資をしやすくなり(銀行法の改正)、ビットコイン等仮想通貨の交換業にかかる制度が整備(資金決済法の改正)されることとなりました。詳細はこちらをご参照ください。この法律は公布の日から1年以内に施行されます。

(3)決済高度化官民推進会議
決済WG報告において、決済業務等の高度化に向けた取組みを官民挙げて実行に移していくための体制の整備が課題とされ、2016年6月2日に閣議決定された「日本再興戦略2016」においても「活力ある金融・資本市場の実現」のための「新たに講ずべき具体的施策」として、決済業務等の高度化に向けた取組みを官民挙げて実行していく体制の整備が挙げられました。そして、今般、決済高度化官民推進会議が設置されることとなりました。

3. フォローアップされる課題
決済高度化官民推進会議(第1回)において、「フォローアップしていくことが考えられる主要事項」として、以下の事項が挙げられました。
(1) XML電文への移行
(2) 送金フォーマット項目の国際標準化
(3) ロー・バリュー国際送金の提供
(4) 大口送金の利便性向上
(5) 非居住者円送金の効率性向上
(6) 携帯電話番号による送金サービスの提供
(7) ブロックチェーン技術の活用等に関する検討
(8) オープンAPIのあり方に関する検討
(9) 全銀ネットの体制整備
(10)電子債権記録の利便性向上
(11)邦銀のCMS高度化
(12)外為報告の合理化
(13)情報セキュリティのあり方に関する検討

4. 終わりに
官において着実に決済高度化に向けた取組みが実施されるよう、当会議が設置されました。他方、民間においても、昨今のビッグデータ・人工知能等の技術革新を受け、さまざまな企業が積極的に「FinTech」に取り組んでおり、新たなサービスを生み出すべく尽力しています。
「日本再興戦略2016」において施策実施におけるスピードの重要性が繰り返し言及されていますが、こうした企業の動きが後押しされるよう、当会議にて挙げられた主要事項が、適切なフォローアップにより、スピード感をもって実施されることを期待しています。

(M.I)

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