Yahoo! JAPAN 政策企画

国連インターネットガバナンスフォーラム(IGF)のマルチステークホルダー諮問グループ(MAG)のメンバーにYahoo! JAPANの社員が就任

この度、Yahoo! JAPANの社員が、国際連合(United Nations)の下に設置された国際会議である、インターネットガバナンスフォーラム(Internet Governance Forum: IGF)マルチステークホルダー諮問グループ(Multistakeholder Advisory Group: MAG)のメンバーに選出されました。

1. MAGとは?
MAGとは、国連事務総長が2006年に立ち上げたもので、1年に1度開催されるIGFのプログラムやスケジュールに関し、国連事務総長に対し助言を行う機関です。より具体的には、その年のIGFの全体的なテーマやサブテーマ、詳細なプログラムやスケジュールを検討したり、セッション提案書の選定作業等を行います。

付託事項(Terms of Reference)によれば、MAGは、世界各国のさまざまなステークホルダー・グループ(政府、民間セクター、メディア、市民社会、そして技術コミュニティー)出身の約55名の代表メンバーによって構成されています。その構成には、地理的代表性や性別のバランスも考慮されているようですが、メンバーの約40%が政府関係者のようです。また、過去のIGFホスト国も議席を有しており、国際機関も累次の会合や作業に参加できるようです。

MAGメンバーの任期は原則1年ですが、毎年の評価によって2年まで自動更新可能となっています(よって任期は最大で3年です)。MAGには、日本から、これまで加藤幹之氏(2006~2012)、会津泉氏(2012~2014)、奥谷泉氏(2014~2016)がメンバーを務めていました。

2017年のMAGメンバー選挙の結果、国際商工会議所(International Chamber of Commerce: ICC)・情報社会支援ビジネスアクション(Business Action to Support the Information Society: BASIS)から推薦を受けて立候補したYahoo! JAPANの社員が当選し、2017年以降も日本の議席を確保できることになりました。

なお、MAGメンバー選挙は、改選議席について毎年実施されています。応募は自由ですが、有力なステークホルダー・グループからの推薦がなければ当選が難しいと言われています。また、選挙にあたっては、地理的代表性が重視されると言われています。MAGメンバーは、最終的には国連事務総長によって選出されますが、このMAGメンバー選挙のプロセスは原則非公開のため、過去に「ブラック・ボックス」であるとの批判記事が出たこともあります。

(国連ヨーロッパ本部)

2. MAGメンバーの任務
MAGメンバーの任務については、付託事項(Terms of Reference)にも規定されていますが、主に以下の事項が挙げられます。

・1年に2~3度開催されるMAG会合に出席すること
・1年に1度開催されるIGFに積極的に参加すること
・会期間の作業にも参加すること
・より広くアウトリーチを行い、インターネットガバナンス関連の他のネットワークをMAGの議論や企画立案の場に持ち込むこと
・IGF信託基金(trust fund)への寄付の機会を探ること
・インターネットガバナンスに関する新たな課題や論点を特定し、研究や勧告を行うこと

なお、MAG会合の場では、「チャタムハウスルール(Chatham House Rule)」が採用されており、出席者は、発言者を特定しない限りにおいて、会議で知り得た情報を外部で自由に言及しても良いとされています。もっとも、全てのMAG会合は原則公開となっています。意思決定については、「ラフコンセンサス(rough consensus)」が採用されており、メンバーが明示的に賛成する必要はなく、明示的な反対がなければ意思決定が行われる仕組みになっているようです。

(国連ヨーロッパ本部)

3. 今後に向けて
2017年2月27日、電話会議形式にて、オリエンテーションセッションが開催され、IGF事務局関係者や現MAG議長のLynn St. Amour氏から、MAGメンバーとしての心構えや今後のスケジュール、具体的にどのような作業を行うかにつき説明がありました。

また、3月1日には、国連から以下2つの報道発表(press releases)がありました。

・新MAGメンバーに関するもの:https://www.un.org/press/en/2017/pi2193.doc.htm 
・新MAG議長(再任)に関するもの:https://www.un.org/press/en/2017/sga1708.doc.htm 

なお、3月2日から3日にかけては、2017年の第一回MAG会合がスイス・ジュネーブの国連ヨーロッパ本部で開催される予定です。

Yahoo! JAPANは、さまざまなインターネット公共政策課題を議論し、それぞれの課題の解決に向けた国際的な「雰囲気」を醸成するIGFの場で日本の存在感を高められるよう、今後も国内外のインターネットガバナンスの議論に参画していきます。

(K・M)